真っ赤な目

2021/11/12

どうもこんにちは、院長です。
ある朝、寝ぼけ眼を擦りながら鏡の前になったら、片方の目が真っ赤になっていてビックリした。
そんな経験をされた方がいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のテーマは、そんなショッキングな出来事の原因の一つ、「結膜下出血」です。

「目が赤くなる」と聞いて、眼科医であれば色々な疾患が脳裏をよぎります。
しばらく目薬を注せば改善する比較的軽度なものから、放置すれば失明を招きかねない重症疾患まで。
「充血」こそは最もよくある眼の症状の一つにして、最も油断ならない厄介な眼所見の一つでもあります。

結膜下出血も同様に「目が赤くなる」病気なのですが、実は結膜下出血、「充血」とは別物です。
そもそも充血とは「結膜(白目の部分のことです)内の血管が拡張、膨れ上がった状態」のことを指します。
そして結膜下出血は「結膜内の毛細血管が損傷し、内出血を起こした状態」のことを指します。
内出血の一般的なイメージとして、アザを連想していただければ良いでしょう。言ってしまえば、結膜下出血とは「目のアザ」なんです。
見た目こそ「白目の部分がペンキを塗ったように鮮やかな赤色になった」と、一際目立った所見を呈します。
しかし実際には視力低下や疼痛といった症状はほとんどありません。
経過も良好で、1〜2週間もすれば元通りになる事が多いです。

このように見た目が派手なお騒がせ疾患ですが、一般の方が見た場合、充血と区別がつかないことがほとんどです。
前述した通り、充血は決して油断してはいけない所見です。
「結膜下出血だとたかを括っていたら、実際は重度の充血だった」などということがないよう、目が真っ赤になった際は一度眼科の受診をお勧めします。

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